- エストニア・フィンランド視察 22020-01-30 Filed under: 日記、海外
エストニアからまたフィンランドの首都ヘルシンキヴァンター国際空港に戻り、そこからまたさらに北に飛行機で1時間半。
フィンランドのスタートアップで有名な場所「オウル」に行きました。人口30万人のとても小さな町です。
このオウルには大学が2つあること。そして、ノキアの研究開発施設があること。スタートアップ企業を応援するという文化のある町であることなどがあげられます。
オウルを有名にしたい!そういう取り組みもされており、ちょっとおかしなイベントの発祥地でもあります。
1、「エアギター」の世界大会発祥地
2、「Polar Bear Pitching~冬の海に入ってプレゼンするイベント~」スタートアップの世界大会
何か新しいこと。オウルが世の中に知ってもらうことを作る!という取り組みを産学官が連携してやっているような場所でした。
ちなみに、その活動が起こったのもやはり危機感でした。今から2013年に起こったノキアショックと呼ばれる事件。
オウルの一大産業だったノキアの携帯電話部門の事業縮小により多くの優秀な技術者が、リストラされました。
政府も、町も、企業も一丸となって対策に努めましたが、その結果多くのスタートアップ企業を生むことになりました。
そして大学発ベンチャー。新しいことへの取り組みを積極的にはじめる場所として進化、成長してきました。
■2020年1月22日~1月25日 「フィンランド オウル」について
(1)レセプション 札幌ナイト in OULE
オウルの人たちは、私たちをとても歓迎してくれました。
ホテルで行われたレセプションパーティでは、企業紹介。札幌紹介等を含めプレゼンするチャンスをいただきました。
(2)企業商談
現地IT企業との商談も札幌市とJETROで手配してくれました。ノキアショックで作った企業は、ヨーロッパの開発の仕事がメインということでしたが、コンサルティングや様々な開発が可能ということをおっしゃってました。
システム開発の技術力は日本とあまり変わらず、というよりはどちらかというとデザイン力がとても良いイメージでした。
寒いところはデザインが美しい。家具や、照明、それらすべてのデザイン性が良いイメージです。
(3)OULU大学視察
大学見学に行きました。おしゃれな大学で、フィンランド人が素敵に見えます。
大学にあるスペースで、自由に使ってよいコミュニケーションスペースとのこと。企業でも学生でも誰でも使えるスペースとのことでした。
こういうの日本にもほしいですね。フィンランドは教育制度が充実していて、大学まで授業料はすべてただとのことでした。そういう環境もこういうところにお金をかけられることにつながるのでしょうか。全般的に、国と企業のコラボレーションや協力体制がとてもうまくいっているというようなイメージを持ちました。
②NOKIA 5G実用化プロセスと機器開発。そして、6Gの構想について
ノキアで5Gの開発をしている方に話を聞きました。構想は素晴らしい。
5Gのコンセプトは、1×1の通話、データ通信ではなく機械と機械がコミュニケーションできる速度とデータ量ということのようです。
ですので通信障害が起きたときの予測や前後のバックアップなども5Gでは考えられていて、そのリカバリなどもできる技術が盛り込まれてりうようです。
オウルのゲーム会社でサウナに入れてもらいました。ご存じの方もいるかと思いますが、「Hill Climb Racing」とうゲームを作っている企業でです。僕はゲームしないので全く知りませんでしたが、世界中でゲームがブレイクしているとのこと、はじめてゲームをインストールしてやってみましたが、単純でとても面白いゲームでした。
そこの開発チームの方々と、会社でその企業のことを教えていただき、ピザなどを持ち込んで、オフィスパーティをしていただき、そしてビリヤードや、テレビゲーム、サウナなどの体験をさせていただきました。
オウルのスタートアップの代表企業で、ゲームを作る人材育成プログラムなどをやっているとのことでしたが、めちゃくちゃすごい企業でした。ここでも産学官が一体となってゲームのスタートアップ企業を育てていくというプロジェクトの一環でやっているという話を聞きました。
さて、今回フィンランド、エストニアの2つの国を視察しましたが、2つの国に共通することはITの先進国であるということです。日本はすでにITにおいては先進国ではないのかもしれません。
そして、大学まですべて国立であり、教育レベルが非常に高く、世界一の教育大国ともいわれているこの2国。そしてなんといっても、幸福度アンケートでの幸福度が高い国で有名です。
どうしてそんなに幸福度が高いのか。その神髄までつかむことは今回できませんでしたが、心豊かである国というイメージは見られました。
危機感を持ち、課題に向かい、そして強みにしていく。寒い国ならではの文化も多い。
日本が見習うべきことが沢山ある国であると感じました。
また、私はヨーロッパでのビジネス展開もきっとできるだろうと感じました。
ただ、もっともっと勉強しないといけなくて、どんなビジネス展開ができるかをもっと探る必要性があるなと思いました。
今回は、札幌市をはじめJETROや産業振興財団の皆様、本当にいろいろと段取りをいただきありがとうございました。